Let us go singing as far as we go: the road will be less tedious.
- 歌いながら歩こうよ -」
2019/05/15~19@草月ホール
気がついたら最終日からもう10日が経過していて、時間の流れの速さに驚いています。
同じ演目をこんなにもたくさん観に行ったのははじめてのことでした。映画でもアニメでもドラマCDでも、こんな短期間に繰り返し摂取するのは記憶のある限りでは初めてでした。
スケステが終わってすぐのイブステ。スケステはスケステで心配事とかたくさんあって、ロスだなーとはっきり自覚しているなかで容赦なく近づいてくるイブステの初日。前5日間はなにも手につかないくらい、ステのことで頭がいっぱいでした。
ツキプロの大本命ユニットが2.5次元になって舞台の上に現れるんだ、と改めて意識したらずっとそわそわしっぱなしでした。
期待はせず、観せられたものをどう受け止めるか。
正直、不安しかありませんでした。ずっとずっと好きだった子たちのあれこれをとうとう視覚的に捉える日が来てしまう。当日幕が上がるそのときまでずっと気が気じゃなくて、寿命縮んだなぁと思うくらいです。
初日初回を観てからも、日々少しずつ変化する細かい部分が気になって落ち着かなかった。結果として、勝手に深読みしてビクビクしていただけだったから、いまじゃすっかり笑い話です。
でも、公演はじまってから突然、上手に移動していたところを下手に移動するようになったのはさすがに驚いちゃうよ!!
そんなこんなでイブステep1の感想とGrowthについて、思ったままに書いていこうと思います。
まとまっていません。個人のメモです。
«8割の満足と2割の悔しさ»
見て、知れて良かったと思わせてくれた現在の彼らの姿。ほんとうに良かった。わたしの好きだったGrowthがそこにいた。
千秋楽(まだ見てないけど)から一週間を経たいまの率直な気持ちです。
理想というか、想像というか……、とにかく違和感のない4人がいました。
昨今、原作シリーズやTwitterでのSSだとどうしてもマイナス方向にしか受け取れなかったのですが、それらをほとんど感じさせない脚本で。
よかった!うれしい!けれど複雑……。そんなふうに自分のなかで目まぐるしく入れ替わる感情をどう処理したら良いのかわからないくらい頭のなかがいっぱいで、うまく吐き出すこともできなくて。
観てよかったし、内容も満足なんだけど、シナリオ以上に選曲に対する悔しさがやっぱり強かった。
なので、全体をとおして「8割の満足と2割の悔しさ」が、イブステep1の私なりの結論です。
初日の時点では数字がまるっと入れ替わっていたけれど、観劇を重ねるうちに五分五分になって、最終的には上記のとおり逆転していました。でもやっぱり悔しさはゼロにはなりませんでした。なるわけないよね、だって、このおはなしは原作でききたかったから。
正直、おはなしの軸になっている衛の「お守りみたいな言葉」である文章についてはやっぱりまだモヤモヤしちゃう。これはこの先、わたしがGrowthを好きでいる以上ずっとずっと消えてなくならない負の感情なんだなと思いました。
それから、ZIX出るよ、って言われたとき、すごく複雑だった。SOARAいないのにZIX…?って。
ただ単にZIXが好きじゃなかったこともあって、ずっと嫌だなぁって思っていました。これはZIXのドラマをきいたうえで、です。念のため。
それなのに今回、めちゃくちゃ株上げてくるじゃないですか…。なんなんですか、って。
満があの場を目撃していなかったら展開は変わっていたかもしれないし、誠がコウくんを誘ってお茶していなければその話をあのタイミングで知ることもなかった。
みんながみんな、ちゃんと役割を担っているおはなしだったと思っているけれど、やっぱりなんかちょっと悔しい…。絶対好きにならないって思ってたのに、根っからの悪い子じゃないって知っているから、やっぱり許しちゃいました。意思弱いなぁ…。
それと、ミュージックステージの選曲はZIXが共演だからネビュラやったのかな、と考えたらとても悪意があるな、と感じました。新曲をやるでもなく、Growthがプロのアーティストとして世に放った2曲目を選曲するなんて…ねぇ。
オリジナルキャラクターのみなさんもとても魅力的でした。
衛さんの幼少期から社会人になるまでの、彼のこれまでの人生のほとんどを知っているひとって、いままで一切出てこなかったじゃないですか。出すなら施設の先生かな?と思っていたけれど、事故を担当してくれた刑事さんでした。
あらすじを最初にみたとき、芸能人の自称親戚とか絶対自称だし、ろくなことにならないじゃん…って思っていたらほんとうにそのとおりで、想像できた展開はまるっと回収してくれたからちょっとほっとしていました。
衛さんが自分から、自称親戚が偽物であることを口にしてくれたとき、心の底から安心しました。同時に、衛さんが今までちゃんと(当然まわりの助けはあったけど)自分のちからで生きてきた〝おとな〟だと再確認できてうれしかった。
自分の意思で動いていて、冷静に状況を把握していて。自分からすべて話すことをしないのは衛さんらしいな、って思ったところだけど、彼なりの考えがあってのことだったから、しっかり説明もしてくれて。リョウくんが「浮世離れしている」って言ったセリフを違和感なく本編中に回収してくれたの、ありがたいなと思いました。
そして、全体をとおしてのキャラクター描写が、ずっと追い求めていた四人そのものでした。
たぶんたくさんのひとが感じているだろうけど、やっぱりいちばん印象的だったのは、リョウくんの衛さんへの思いがあふれ出ていたこと。でも、本人の前ではなかなかその思いの根底にあるものを話してくれない。今回も衛不在の場面だったし。でもああしてコウくんケンくんの2人には話しているんだなとわかってうれしかった。
リョウくんはGrowthが、みんなのことが、そして衛のことがだいすきだって知っていたけど、それを改めてはっきりと描いてくれたことがうれしかったです。
ここ数年……むしろ、二年目からずっと、リョウくんと衛のやりとりにひっかかる部分ばっかりで、いつも「リョウくんってこんな子だったっけ?」と思っていました。
衛も一緒に歌ってオーディションに参加する、って話を最初に提案してくれたのはリョウくんだったから。作曲家・藤村衛を誰よりも好いていると思っていたから。
1stシーズンのドラマパートで感じた桜庭涼太という人物の印象が少しずつ変わっていって、時間をかけて多方面から侵食されて慣らされていくような感じがしていた。いつも当たりが強いし口があまり良くないし。あれをツンデレで済ませるなら笑えない冗談だなって思うくらいもやもやしていました。
だから今回、こうして彼を描写してくれたこと、いまさらと思わないわけじゃないけれど、それでもやっぱり、ありがとうのきもちが強いです。
引っかかったりもやもやしていたのはリョウくんに対してだけのものではなかった。
わたしは衛藤昂輝くんがだいすきなGrowthのオタクなので、コウくんについても辛くて悲しくて悔しいきもちがたくさんあった。
仕事しているところは見られないし、なんでもかんでも甘やかすような人になっているし、どんどん芯のないひとになっているような感覚がしていました。
コウくんに関しては(個人的に)いちばん信頼していたところから裏切られたような状況だったのもあって、イブステを見てようやく「ああ、わたしが好きになったのはこのひとだ」と思えました。
わたしはずっと、「衛藤昂輝は人間だ」と思っているからほんとうに安心した。しっかり自分の考えと感情を言葉にして示してくれた。自分の感情にすら疎いようなところをみせていたひとが、他人(衛)の本質を見抜けなかった第三者に対して怒りを覚えているのをはっきり教えてくれた。これが何よりうれしかった部分かな…。
パン屋の長岡くんと門脇さんに対して融資の提案をするシーンは、1st vol.1の衛さんの身分証チェックのくだりを思い出させてくれました。それに加えて、自分でちゃんと勉強してるんだな、とか、みんながわいわいしているなかで別の視点からものを見ていたんだな、とか。すごい漠然としちゃうけど、ああ……やっぱり好きだなぁ、って思いました。
こっちもこっちで浮世離れしているって言われているけれど、リョウくんの言うとおり、自覚しないままでいいし、そのまま変わらないでいてほしい、コウくんを構成する重要な要素のひとつでした。リョウくんありがとう。その気持ち、わたしも同じです。
«踊りながら歌うGrowthと、Growthのなかでもとくに好きな曲»
Growthは踊りながら歌うユニット。
これは2017年のアニメ化の際にはじめて知ったこと。それまでずっと、ハンドマイクで並んで歌う子たちだとばかり思っていました。
だから、そのときとても驚いたのをよく覚えています。
そして今回、いままで見たことがあったのは「魔法のキズナ」のみ。それ以外は《彼ら》自身のパフォーマンスを見るのははじめてで。
セトリも半分伏せられていた今回、そもそもどの曲をやるのかもわからないまま初日に挑んだわけですが、おどろきと戸惑いと、それから悔しさで心のなかはぐしゃぐしゃでした。
わたしのなかで、長い間、「ライブでやったらどう魅せるんだろう」と何度となく考えた曲が2曲あります。
それが『自由の鳥』と『不死鳥のネビュラ』でした。
なぜかというと、前者は後奏、後者は間奏が印象的とも言える長さのある曲だったから。
考えはじめた当時はまさか全曲通して踊ると思っていなかったので、手振り揃えたりするのかな?程度に考えていたのですが、その答えが今回出ました。……出てしまいました、というのが正しいのかも。
いやー、踊るね、とにかく踊る。4人ないし2人ずつで同じフリをピタリと揃えてだったり、一拍ずらしてだったり。立ち位置もタイミングもきれいで、ネビュラのおおきな鳥が羽ばたいていくところとか、ひとりじゃできないフリもたくさんあって。
4人だから表現できる、4人でGrowthなんだなと改めて実感しました。
上記の二曲が、Growthの曲の中で好きな曲一位と二位だったりします。
自由の鳥がいちばん好きなんですよね。新曲がどれだけ出ても、彼らの一番最初――はじまりのオーディションのために〝歌〟を作りはじめたばかりの衛さんが書いた曲。
物語性が強めだけど、はっきりと彼らのことを書いているのがわかるから、いまでもふとしたときに一曲ループ再生を数日間…とかしています。
ネビュラは本編中、自由の鳥はダンスライブでそれぞれ流れますが、どちらもイントロのない曲。
歌声から始まる曲が好き、というわけではなく偶然なのですが、現実を受け止める心の準備ができない曲を好きになってしまったことをすこーしだけ後悔しました。好きだけど。
ネビュラの間奏って歌にならない詞があるじゃないですか。あの部分があるからどうなるのかな、と思っていましたがもうダンスのソロパートになっててびっくりしました。良い意味で!
衛さん、ジュニア組についていくどころか同じだけ踊っているの、ほんとにほんとにすごいと思います。
と、ここまで書いたところでまとめられなくなってきたので、
追記は各個人と各曲についてぽつぽつ書いています。
«コウくん»
自分たちがどういう仕事をして対価を得ているのか。
そしてその対価として受け取ったお金がどう使われるのか。
その話と価値観をコウくんの口からきけて嬉しかった。
お金持ちの家庭で育ったけれど、ちゃんと自分で勉強してるし、考えているし、きっと親御さんも教えてくれたんだろうなと思いました。
衛さんの本質に気がついていない元同級生たちに怒ったり、
そんな衛さんのやさしさの現れでお金を貸すと決めたのにも自分の意見を述べたり、
ちゃんと自分の意思や意見を表に出してくれたの、何度でも書いちゃうけどすごく嬉しかったです。
«ケンくん»
ほんっっっっっっとに全体をよくみている子だなと思いました。
要所要所でほしい言葉をくれるのはケンくんだった。どうしてこんなにも大人なんだろう、すごいなぁ。
リョウくんが自分なんて、とネガティブなことを言っても、本質を見抜いたうえで欲しい言葉を的確に投げてくれる。場の空気とか流れを作ってくれるのはやはり彼なんだな、と。
«リョウくん»
知り合いもたくさん書いているけど、わたしの知っている、信じている彼が帰ってきてくれたな、ってきもちでいっぱいです。
優しい子なんだよ。いちばんGrowthを愛していて、たいせつにしている子。誰よりも仲間思いだよね。
ラストのパン屋でのケンくんのセリフがすべてです。おかえり、リョウくん。ずっと会いたかった貴方にようやく会えました。
«衛さん»
あらためて、やさしいひとだなと思いました。
血縁が薄いかわりに縁には恵まれている、って言っていたけれど、そのときの衛さんがすごく幸せそうでした。
いまもむかしも、衛さんって誰かの夢を応援したい、手伝いたい、できることをしたいって気持ちを強く抱いているひとなんだなと。
これまでの衛さんのセリフのなかでいちばん好きなのはVol.2の「3人をもういちどファンの子たちの前に、輝く場所に出してあげなくちゃ」なのですが、その意思って衛さんの根っこの部分なんだなぁと思ったらじんわり来てしまった。
自分のためじゃなくて、誰かのために。
これって、リョウくんが怒るときは自分じゃなくて仲間のためのことが多い、って話と重なるなぁと思いました。
飯島さんに「歌いながら生きてます」と言うときの表情はおそらくずっと忘れることはないと思う。ああ、彼はいま幸せな人生を送っているんだなと、この時点で感じました。
続いてダンスライブのセトリです。
«魔法のキズナ»
スタンバイして、それぞれにそれぞれの色のライトがあたるの、めちゃくちゃ好きです。
あたりまえだけど、ショートverだと前奏カットされてるから初期配置も違うんだよね。ああ、フルが来るぞ…ってなるの。
生まれてはじめて見たGrowthのライブ映像がこの曲だったし、何度も見て馴染んだものだったから、この曲だけはわくわくしてました。知ってるって素晴らしい。
最初に見たのが作曲者のじょんさんが「原点に帰る曲」と明言したこの曲だったからすこし混乱はするんだけど、魔法のキズナの振り付け、特に歌詞の単語に当てはめているものはこれまでの曲でやってきたものの結晶なのかなと感じました。
言葉とフリを合わせるの、わたしはだいすきです。
歌詞をちゃんと読んでの振り付けだなと思えるから。
ダンサーさんがダンサーとして、歌うことを考慮せずにつけたからかもしれないけど!でも好きなものは好き!これらは以降の曲にも等しく当てはまります。
«ラダ・キアナ~My Gloria~自由の鳥»
1st vol.1のメドレー。
ラダ・キアナはやっぱりGrowthの名刺がわりの曲なんだろうな~と思います。かっこよかった。からのMy Gloriaで、は、は、原宿ーーーー!!!!となりました。
そしてこの2曲が流れたとき、まさかこのあとに続くのが自由の鳥だなんて予想してませんでした。
この2曲の合間だけは何度経験しても心の準備が必要だったな。慣れてよ!と自分でも思うけど、最後まで慣れることはできませんでした。
ラスト、みんなで輪になって踊るのとっても好きです。
«プラネタリア»
舞台上がキラッキラしていたように感じます。
ケンくんの笑顔も、パフォーマンスも、ダンサーさんと一体になって表現する振り付けも。
「ダイヤみたいな~」でケンくんがダイヤを描きながら、ダンサーさん4人でダイヤをかたどるところめちゃくちゃ好き!正面から見たとき、テンション上がりました。
みんなが笑顔になれる曲って素敵だよね。
«甘き風のプリムラ»
見惚れる、という表現がぴったり当てはまりました。バレエをしていたリョウくんだからこその振り付けの数々…。でも役者さんはバレエやったことないときいて、そこから更に努力の積み重ねのお話を聞いて、もう一回生で見たい、と強く思った一曲です。
間奏の中段でのジャンプ、とにかくきれいでしなやかで、美しくて。着地の音すらしないくらい軽やかで。言葉にしても伝えきれないから映像でいいから是非見てほしい。そう強く思う曲。
«リーラの調べ»
推しのソロが怖い。
前半4公演はとにかく恐怖を覚えていました。
Growthの中でいちば好きなのは前述のとおり衛藤昂輝なのに、そのソロがとにかく怖い。この曲に対して漠然とした〝恐怖〟はもともとあったけど、ここまではっきり認識したのははじめてだった。
この曲……歌詞って、衛さんが書いたのではなくコウくんが書いたと思っているので、とにかく異質だと感じるんですね。
リョウくんから引き継いで、リョウくんがはけてからガラッと空気が変わる。
「さあ 羽ばたいて 私のもとで 夢を奏でて」
サビラストのこのフレーズからリレイズが始まるの、いままでライブで見てきた、見飽きるくらいの流れなのに空気感がぜんっぜん違った。たぶんあれは肌で感じたものだから、映像だとすこし違って見えるのかな?とも思います。
«リレイズ -Reraise-»
A.L.P.2017 Summerを思い出しました。
サビの回数を重ねるごとに力強くなる様子を何度も見ているうちに、ラスサビでは涙がにじむくらいに。振り付けについての話は、岩佐さんの振り返り配信でおはなしされていました。有料配信なので詳細は控えます。
二番で客降りするんだけど、あれは衛さんがファンのみんなへ「ありがとう」を届けにきてくれたんだなと思っています。
それにしてもコウくんの滞在時間が長い!びっくりするくらい!
あとパフォーマンスの熱量に耐えきれず衣装パーツが弾け飛ぶなどしていました。役者さんも「なんかある…」ってずっと思っていたそうで。次の曲が難易度高かったとのことですが、怪我なく終わってよかった…。
«ルクレシア»
思い出すのはツキライ中野。
自由の鳥をやってからこの曲を聴くの、密かな夢でした。
vol.1収録の「自由の鳥」からvol.4収録の「ルクレシア」。この二曲を同じセトリに組み込んでもらえたこと、すごくうれしかったです。飛ぶことすらできなかった鳥は、遠い山を超えていけるくらい、力強く羽ばたけるようになりました。
この鳥が星に向かって飛ぶのではなく、行くべき道を選んでくれたからこそ、いまのGrowthがいるんですよね。
«パラレル・リネージュ»
そうくるか~!!!と思ったけれど、みんなが会いにきてくれる曲なんだと思うとラストに相応しい選曲でした。
曲に入る前のコウくんが「生まれ変わっても必ずまた出会いましょう」みたいなこと言ってくれるの、コウくんが本編中に言っていた言葉が嘘偽りの綺麗事じゃないんだとわかってうれしかったです。
この曲は(というよりGrowthの曲の歌詞全般)、Growth4人が生まれ変わってもまた出会える、と言っているとばかり思っていましたが、ファンである私たちのことも含めて歌っていたのかな、といまさら思うようになりました。
わたしたちの前で披露してくれたからこそ、曲の解釈がガラッと変わった一曲です。
Growthも、作曲家である藤村衛も、商業目線の曲をちゃんと作るんだな…と思い、そんなところからも彼らの成長を感じさせてくれました。
おわり!